11月後半にアイスランドに行きましたが、軽く遭難しました 笑。
僕らみたいに遭難する人を減らすために記事にします。
遭難したことについて
1日目(道が封鎖)
VíkからHöfnに向かう道でGoogleマップに従って進んでいると、ブリザードで前が見えなくなってきましたがアイスランドではこれはよくあることだったのでそのまま進んでいました。
ちなみにこのルートで行きました。
しかし、午後6時くらいに検問みたいなところがあり、警官に何をしているか尋ねるとこの道は封鎖されたと言われました。
原因は風。
正直、ここまで来る途中にも何度も風が強く、その風が雪を飛ばしていたので前なんてほぼ見えていませんでした。頼りなのは両端に立っているポールのみ。もちろん街灯なんてありませんよ。
車のライトがそのポールに当たると反射するので自分たちがどこを走っているかかろうじてわかります。でも、所々ポールが壊れているところもあった死の危険をかなり感じていました。
ブリザードが吹くとこんな感じです。
この写真は昼間なのでましですが、夜だと何も見えません。見えるのはライトに反射したポールだけです。
そういうこともあって、通行止なのは当然のことだと思いました。
ちなみにここまで来る途中にオーロラも見えていました 笑。
僕らが止められたのは、SvínafellというHofの手前のところです。
そこの周辺のホテルには進めなくなった旅行者たちが集められており、ホテルは満室。日本人の方も数名そこのホテルにいました。僕たちは幸いにもそこのスタッフが紹介してくれた別のゲストハウスに泊まることができました。
その日は無事に終わりました。
2日目(遭難!?)
翌日、氷の洞窟のツアーに申し込んでいましたので早朝に集合場所のカフェにレンタカーで移動しました。翌朝には道路の封鎖は解除されていたので問題なくツアーに参加できました。
ツアーが終わったのが12時30分くらいで、Vikで宿を探す予定でしたが思った以上に早く終わったので北部に行きたい気持ちに襲われました 笑。
相方を説得し、北部に向かうことに。
予定していたルート
日没まで4時間近くあるしグーグルマップでルートを検索しても、4時間くらいで目的地に着くことになっていたので進んで行きました。
グーグルマップに従って走って入ると3時半くらいに道が封鎖されていました。これは冬季には封鎖するような道だったので仕方ありません。
30分くらい大回りにはなりますが別の道(海岸線)を使うことに。
そこから1時間くらい走り、目的地まで残り1時間もないくらいになりました。
それまで海岸沿いをずっと走っていたのですが、グーグルマップが示したのは山道。
海岸線の方が到着時間は早いですが、僕らの宿に近いのは上で示したルートだったのと1号線は安全という思いもあって上記を道を選びました。
途中、看板に1号線に×がされている看板がありましたが気にせず進みました。
→後々わかりましたが、この道は1号線ではなくなったようで現在は海岸線が1号線になっています。つまり、グーグルマップの更新が追いついていないということです。
順調に山道を進んでいましたが、ブリザードが強くなってきたのと周囲も暗くなってきました。これは昨日と同じで道は全く見えず両端のポールしか見えない状況でした。
すると、急に車が動かなくなりました。
ちなみにここです↓。
バックに入れても進みません。
やばい!埋まったか!?と思って外に出てました。
すると雪は車体下部を完全に埋めていて車は完全に動かなくなっていました。
さらにブリザードがすごすぎてまともに前も見れませんでした。
仕方ないので雪をどかす作業に入ります。
相方と協力して雪をどかしていますが、僕らが持っていたのは小さな雪かき(フロントガラス用)1個のみ。
できるだけ雪をどかした後、相方に後ろから車を押してもらいアクセルを踏みますが動く気配すらありません。
何度か雪をどかしていきましたが結果は同じ。
これはマジでやばい状況です。
すると、相方はガソリンの量を気にしはじめどれくらいもつかな?と尋ねてきます。
こいつ、ここで一晩過ごすことを覚悟したなと思いました 笑。
そんなこんなで車中で体力を温存することを決めた僕たちですがレンタカーに緊急電話番号(Emergency、アイスランドでは112)の文字が。
そこに電話し、状況を説明します。緊急電話なんて日本でもかけたことないのにまさかアイスランドで人生で初めてかけることになるなんて人生は面白いですね 笑。
電話の最中に偶然後続車の光が見えてきましたので、相方に止めてくるように伝えました。相方は英語が話せないので本当なら僕が行った方がいいのですが電話中だったので仕方ありません。
Heーーーーーーーーーーーーーlp!!!!
(ヘーーーーーーーーーーーールプ!!!!)
相方の声が聞こえてきました。
英語が話せない人は切羽詰まるとHelp!!という声が出るのだと感心していると(バカにしているわけではありません 笑)、その人たちは救助隊でこの道が封鎖になったので誰かいないか確認しにきたみたいでした。
それで僕らが埋まっているのを発見したわけですね。
緊急電話の人とやりとりをしてもらい、電話を切りこれからのことについて説明してもらいました。
救助する前に車1台につき、40000 ISKかかるけどいいか?と確認されましたが僕らに選択の余地はありません。
僕らの車はかなり深く埋まっていたみたいで、でかい車で引っ張ってもらいましたがなかなか動きませんでした。
助かった瞬間、相方は泣いていました。
近くの村まで送ってくれたのですが、その最中に1台の車とすれ違ったのでその車も埋まる前にレスキューの人が引き返すよう促して引き返すことに。
レスキューの人が近くの村の宿を予約してくれ、そこまで送ってくれました。
ちなみに僕はあと1時間くらい車で走ったところに良い宿があったのでそこに行きたかったのですが、相方がここから5分以内のところしか行かないと断固拒否の姿勢をとってきたので諦めました。遭難しても僕は凝りませんね 笑。さらに北部に行くことをまだ考えていました 笑。
ちなみにすれ違った1台の車に乗っていたのはカップルだったのですが、目的地が僕らと同じ北部と言っていてこれから向かうと言っていました。レスキューの人に道路情報を常に見るように言われ、海岸沿いを走るように注意されました。
救助費用40000 ISKをクレジットカードで支払い、レシートを受け取りました。
→レシートとレンタカー会社の契約書があれば保険金の請求ができました。
保険の請求については別記事にします。
ちなみに僕らが遭難したのは、夕方17時30分くらいです。
ですが周囲は真っ暗で街灯すらありませんので、深夜と同じです。
何はともあれ生きていて良かったです!!
冬のアイスランドに行くということ
名前の割に寒くはないです。北海道より暖かいです。
問題は風です。
風が強すぎるので、ブリザードになり車で走っていると数メートル先すら見えなくなります。
僕らは雪の心配はしていましたが、風は予想外でした。
この風のせいで1号線ですら封鎖になることが何度もあり、目的地にたどり着けないことも多々ありました。
遮るものが何もないので風が吹くと道路に積もってしまいます。
教訓
1、冬のアイスランド一周は無謀
当初、僕らは1週間でアイスランドを1周する計画を立てていましたが、3日目に南西部から南東部に行く道が封鎖されていて目的地にたどり着けず、4日目にはその道は開通しましたが南東部から北部に行く道で遭難しました 笑。
天気予報にもよると思いますが、冬場は南部だけにしておいた方が無難な気がしました。
南部だけなら3、4泊もあれば十分です。
2、四駆だから完璧というわけではない
僕らはSUV(四駆)をレンタルしていましたが、遭難しました。僕は当初、四駆で超えられない道なんてないと思っていましたがこの考えが甘かったです。
SUVだから雪の積もった山道でも快適に行けるなんて思わないでください。
問題は風で、辺りが見えませんので状況判断が遅れてしまい埋まるパターンです。
3、グーグルマップを完全に信用するのは危険
Googleマップに従って移動していましたが、Googleマップは道路状況に関係なく最短距離を教えてくれるので封鎖になっていることを教えてくれません。また、封鎖になっていればまだましですが、封鎖になってもおかしくないような道も結構あります。数時間後には封鎖になるはずだけど今は通れるってなやつです。
それを通れると思って進んでしまうと、僕らみたいに遭難することに繋がります。
さらに1号線と表示されている道が1号線じゃなかったなんてことも。
4、道路情報が第一
Googleマップを完全に信用してはいけないことはわかったと思いますが、では何を使うか。
アイスランドの道路状況を教えてくるサイトがあるのでこれを逐一チェックしながら進むのが最良です。
後半の僕らはGoogleマップとこのサイトを併用していたので大した危険に巻き込まれることはありませんでした。
救助された時もこのサイトを見ないといけないよと注意されました。
5、4時半には目的地に着くこと(11月後半)
11月後半だと4時半には真っ暗になりますので、それまでには目的地に着いているのが理想です。
夜にブリザードの吹いている道は本当に危険です。街中でない限り街灯や信号も全くないので頼りになるのは車のライトだけですが、対向車は1時間に1台くらいなのでビビると思います。
街灯や信号がないという意味は0ということです。100キロ進んでも200キロ進んでも0です。
6、海岸沿いを走るべき
冬季のアイスランドでは、山道は基本封鎖されています。
海岸線がなぜ安全かというと風が吹いても片方は海なので雪が海に流れて行きますが、山道だと両側からの風が雪を道に運んできます。
それなので、山道の積雪量はかなり多いので車が埋まる確率が高くなります。
7、観光時間はかなり短いが仕方ない
11月後半で朝10時くらいに明るくなり、夕方4時半には真っ暗になるので観光時間は大体6時間くらいでした。1月2月はもっと短くなるので1日の時間配分をきっちりしないと僕らみたいに危険な目に合います。
8、車とすれ違うなんて稀
遭難した時に後続車が来て良かったですが、後続車というか対向車とすれ違うのも稀です。100km単位で対向車に出会わないこともあったりします。
なので、車の光を見ると安心しますね 笑。
ですので、遭難しても後続車が来る確率は100%ではないので自分たちで救助を呼ぶしかありません。
まとめ
長く書いてしまいましたが、安全な旅行を楽しんでください。
僕らの経験を生かし遭難しないように心がけていただければ幸いです。
レンタカーの任意保険について
コメント
12月にアイスランドの南部と西部をレンタカーで回る予定で、こちらのブログも拝見させていただきましたが、本当に運良くレスキュー隊に遭遇出来たから良かったものの、笑い話にするには事が深刻過ぎるように思いました。現地で使える電話はお持ちだったようですので、最悪の事態は間逃れたでしょうが、言葉も分からず不安だった相方さんの気持ちを考えると、胸が痛みます・・・。
road.isのサイトは冬のドライブについて記述しているブログや記事には必ず紹介されていますし、事前に情報収集が出来ていれば十分未然に防げる事故だったのではと感じずにはいられません。
今後ご旅行される際は、十分な情報収集と安全な旅をされることをお祈りいたします。
コメントありがとうございます。
僕自身雪国に住んでいた事もあったのと、アイスランドという治安のいい国という事もあって緩んでいたことも含め反省すべき点は多いです。反省した上で辛い話をいかに笑い話にできるかが人生のポイントかなと思っているのでこのような記事になりました。不快な気持ちになられたのならすいません。。。
旅ざんまいさんは、road.isというサイトもすでにご存知ということなので情報収集はできていると思いますが、くれぐれも風(ブリザード)に気をつけて楽しんできてください。夏のアイスランドもいいですが、冬のアイスランドも最高なのでいい思い出になると思います。
応援コメントありがとうございました。
お返事ありがとうございました。アイスランドは確かにガイドブックなどの情報が乏しい為、ブログなどで実際に旅行した方の経験をシェアしていただけるのは助かりますし、単純に楽しい部分だけを綴っている旅行記より、こういった注意発起も含んだ記事の方がありがたいです。
アイスランドへの旅行者は圧倒的に欧米人が多いので、英語のブログや記事なども一通り目を通していますが、セルフドライブに関しての記事は欧米人の方がより具体的にシビアな記事を書く方が多く、日本人との温度差を感じてしまいます。
また、アイスランド現地においても観光客の絡んだ交通事故や死亡事故が年々増加している事から、英語で注意発起を促すアイスランド人も増えてきている印象です。road.isや112はアプリもリリースされていますし、GPSもレイキャビックでレンタル可能のようですので、こういった有益な情報を日本語で発信してくれるブログが増えてくれればと思うのですが・・・。
これからも楽しい旅行記を楽しみにしております!